意iプロデュース心理学的意見書 公認心理師・臨床心理士 石垣秀之 English相談・見積り

子の引渡しの場面で、お子さんの心理的ケアに関わるとき

公開:2026年10月30日

子の引渡しが認められる場面では、お子さんの生活環境が急に変わります。当方は、人身保護法に基づく引渡請求の抗告審で、お子さんの引渡しを受ける見込みの方に同行し、お子さんの心理的ケアを依頼されたことがあります。引渡しの当否を判断する立場ではなく、環境が急に変わるお子さんの負担を減らすための関わりとして、気をつけている点をまとめます。

1.当日までに、お子さんに伝えることを決めておく

お子さんにとっては、何が起こるのか分からない状況が、いちばんの負担になります。誰が来るのか、何が起こるのか、そのあとどこでどう過ごすのかを、お子さんの年齢に合わせて、前もって伝えられる範囲で決めておきます。

2.お子さんが安心できる人を、そばに置く

その場の緊張が高いときは、大人の声や動きが、お子さんの不安をさらに強くします。お子さんが慣れている人や、落ち着いて接する人がそばにいることが、安心につながります。

3.お子さんの気持ちを、その場で決めつけない

お子さんが泣いたり、黙り込んだり、逆に平静に見えたりしても、それだけで本心を判断することはできません。気持ちを無理に聞き出さず、表情や様子を見守りながら、ゆっくりと関わります。

4.引渡しのあとの生活も、あわせて考える

引渡しの当日だけでなく、そのあとの数週間の睡眠、食事、登校、もう一方の親との関わりの様子を見守ることも大切です。必要に応じて、学校や医療機関と連携することを、引渡しを受ける方と相談します。

当方の立場について

引渡しの当否は、裁判所が判断することです。当方は、当否を判断する立場には立たず、お子さんの心理的な負担を減らすための助言と同行を行います。強制執行の場面での関わりについては、子の引渡しの強制執行と臨床心理士の関わりもご覧ください。

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